TOP >> 2007 Monthly Meeting >> 11/17の研究会Last updated on September 17, 2007
 
■■ 2007 JACET Kanto Monthly Meeting ■■

発表題目:第二言語習得における最適脳活性状態とその教授法:光トポグラフィを使用して


発表概要
 英語を学習するときは、学習者の内面では何がおこるのであろうか。この問いは、学習者、指導者によって長い間議論されてきた。これまで、アンケートやインタビュー方式で、学習者の内面的要因の調査が進められてきたが、近年、科学技術の進歩とともに、脳の働きが観測されるようになってきた。それにより、人の学習方法に関する古くからの問いに、脳科学の立場から新たな光があてられている。
 本発表では、最新の技術の一つである光トポグラフィを利用して、英語学習者の脳活性状態を観測した結果を報告する。そして、主に、第二言語習得論における自動化に注目し、学習者の脳活性状態を最適に導く可能性を、 “インプット仮説”(Krashen, 1985) 、”Schema Theory” (Rumelhart 1980)、 “Narrow Reading” (Krashen, 1981)に基づいて議論する。さらに、今後の課題として、多様な学習者を対象とした場合の効果的な英語教授法を脳科学の立場から提案する。

発表者略歴
大石晴美 (岐阜聖徳学園大学准教授)
サンフランシスコ州立大学大学院英語学研究科(TEFL/TESL)修士課程修了
名古屋大学大学院国際開発研究科(国際コミュニケーション)博士後期課程修了・博士(学術)。現在、岐阜聖徳学園大学経済情報学部准教授。専門:英語教育。2005年大学英語教育学会賞(新人賞)受賞。著書:「脳科学からの第二言語習得論−英語学習と教授法開発−」他